まるさんかくしかく

デザイン史のレポート 課題1・課題2ともに提出

デザイン史のレポートを2019年4〜5月にかけ提出しました。
結論から言うとものすごく大変でしたが、学習する面白さがぎちぎちに詰まっている科目です。何故面白かったのかと言えば、本当に知らないことだらけだったのと、「ああ〜だから今こうなっているのか!」という理由と背景がよくわかったのですね。デザイナーとして働いている以上、きちんと今に至る経緯を知ることが必要だったんだなぁと強く感じました。最近は外出すると掲出物や広告、インテリアなどについて気づく点が多く、これが解像度を上げるってことか!!と膝を打っています。
では、課題個別に所感など…。

課題1

「モダン・デザインの運動を下記の選択群の中からひとつ取り上げ、モダン・デザインのプロジェクト全体が目指したものとの関連の中で論じなさい。」というレポート課題。
選択肢の中から、デザイナーとして最も興味のあったバウハウスを選びました。

所感

いやはや。デザイン史・西洋美術史は大変だよ〜と聞いてはいましたが、こ ん な に 大 変 と は な !!!!
読まなくてはならない本が多すぎますね…。がっつり時間割いても20日間かかった計算になってる。6月に試験受けたいけど、後半おわんのかこれ。
何が辛かったかというと、実は原因がはっきりしてまして、わたくし高校生時代に世界史を中世くらいまでしかやってない(受験科目によって選択式だった)ので、基本の世界近代史を知らないのですね。デザイン史だと基本の社会背景についてサラッと触れていきますが、知らないとお話にならない。詰まってきたところで、山川の世界史の書籍を買いに走りました。懐かしいな!!とか読み返すと、このおかげでようやく参考文献を読み進められるようになりました。(ちなみに社会学用語図鑑は、わからないところが出てきたら引く感じで使った)
しかしデザイン史、すっごく面白いです。図版などが入っている書籍もかなり多めに読んだので、そうするとどんどんと今存在しているデザインへの理解につながってゆきます。いろんな時代を描いた映画を思い出しても、思い当たることがあったりしてワクワクします。デザインの20世紀中でもSFについて触れられたりして、おお、と思ったり。
高校生の時は歴史そこまで好きじゃなかったけど、背景を知ることって大事なんだな〜…と実感できました。まだヨーロッパ中心の内容にしか触れてないので、アメリカについてもまとめたいし、関連文献読みたいなぁ。

 

結果

割と採点早かったです。結果はBでした。世界史全体の細かい部分が間違っていたという指摘がありましたので、まあAは無理ですよね〜と納得。また、「モダン・デザインが目指したもの」の部分をもっと掘り下げて書いてほしかった、とコメントがあったので、これから提出される方は参考になさると良いかと思います。

読んだ本

大杉問題。

▼指定必読書
しかし、絶版…。普通にAmazonで古本買ったけど、今後もずっと指定書なのかな?

▼参考図書
学習指導書で挙げられている本。「モダン・デザイン全史」はすごく読みやすいので、色々と諦めつつあった私にはありがたかったです。


▼ほか
モダン・デザイン史の理解のための補強として読みました。

▼バウハウス関連
コンパクトミディ・シリーズのやつは図版の参照のために買いましたが、すごいんですこれ…。載っている作品のレベルが…。今後もモチベーションアップ用に読み返そう。



▼世界史・社会学の補強のために読んだ
社会学用語辞典はTwitterでおすすめされまして、買いました。本当に初心者向けの、グラレコっぽいイラストによる用語説明が続いて、取っ付きやすい本です。

そしておなじみの山川を。書店で懐かしい!とかいいながら購入。歴史の教科書ってこんなに面白かったっけ? とか言いながら読みましたw

課題2

「モダン・デザインに深く関係する人物をひとり選び、論じなさい。」というレポート課題。
誰でも良い、とはありますが、実質的には教科書の人名索引から選ぶことになるかと思います。

所感

この課題では取り組む人は割とすんなり決まりました。というか、決まっていました。これは絶対にル・コルビュジェについて書くぞ!と思ってたんです。(選ぶ方多そうですが。)
課題1で時間も手間がかかるのはわかったので、好きな人で書かないとモチベーションがなくなってしまいそうだと思ったのもあります…。
事実、参考図書はかなりあるものの、手当たり次第に読んだのでまとめるのが大変でした。また、最近の方であるので自書の翻訳本があるのが楽しかったです。モデュロール理論とかの本はめちゃくちゃ長いんですが、そのうち読みたいなぁ。

結果

待ち。5/7提出。

読んだ本

一部は課題1とかぶるので省略しましたが、やはりあちこち参照しながら学習を進めました。

「再発見/ル・コルビュジェの絵画と建築」の林さんは、ギャルリー・タイセイの学芸員さんです。そして同書は本当にコルビュジェへの愛情が深く、勝ち組トップオタの愛をビシビシに感じられてよかったです…。

さて、2年生に初回(!)の科目試験はこれでデザイン史を受けることになりそうです。がんばります〜〜!

おまけ

あとは、当然ですが2019年5月に国立西洋美術館で開催されていた「ル・コルビュジェ展にも行きました!国立西洋美術館はゆったりしていて好きな美術館です。
絵画が多めで、アメデ・オザンファンの作品もたくさん。また、同じ時代を生きたピカソも展示があり、理解しやすかったです。レスプリ・ヌーヴォーも数多く展示されていて、表紙のグラフィックに痺れた…。そして椅子の展示位置がエモくてよかった…。音声ガイドはこれまた好きな声優さん(諏訪部順一さん)で、1人でテンション高く盛り上がりました。
そして図録は3,800円からは考えられないヴォリューム。ここから図版なども引用しました。