まるさんかくしかく

大学1年生の時に読んでおけばよかった本たち

今回はタイトルどおり”大学1年生の時に読んでおけばよかった本”について書こうと思います。
自己啓発系は入れておりません。あくまで、大学生活を送る上で必要で役に立った本のみを取り上げました。(特定の科目での必要だった本は今後また別記していきます)
通信大学であるので、すでに社会で活躍されている方も多いと思いますが、私のように、「レポートを書くという事に慣れていないので何とかしておきたい」とお考えでしたら、一読の価値がある本です。

ムサビ通信においての大学生

そもそも、ムサビ通信においての大学生は、学習過程で何を行っているか。それは基本的には他の大学と一緒で、次の3つです。

  • インプット(学習)
  • アウトプット(制作やレポート)
  • 実力を試すための試験

美大なので、アウトプットに一般的な大学にはない作品制作という方法が加わります。
ただ、インプットを行った上でそれらを咀嚼し、アウトプットし、場合によってはそれらの理解度を試すために試験が存在している、という仕組みには変わりません。

課題を理解すること

学習を進める上で、インプットは闇雲に行えばいいというものでもないですよね。それぞれの科目の中で、課題が用意されていることと思います。(時折自分でテーマを設定するものもありますが、必ず取っ掛かりは用意されてます)
割とムサビの色々な科目の学習指導書の中で、「課題文を100回読め乙ww」という意味の文が繰り返し口酸っぱく書かれています。ここで真に受けて色々わからないまま100回読むのは真正の阿呆になってしまうので、わからない言葉を辞書で引いたりしながら、「そもそも何を問うているのか」を理解していく作業が必要です。その時、どのような事を知っておくべきなのかを書いた本を紹介します。

イシューからはじめよ・安宅和人

ヤフーのCSO(Chief Strategy Officer/最高戦略責任者)の安宅さんの著書。
イシューとはIssue、直訳すれば「問題」や「課題」のことです。このワード、IT業界の方だとおなじみです。例えば事業開発や製品開発において、まず世の中の問題や課題から思考をスタートし、それらの解決を目指すというアプローチでビジネスを進めていく方法があります。
これは基本的にはそのような目的に向けた本ですが、安宅さんは修士号まで取得されている方なので、研究者としての側面もかなり強いです。この本でのイシューへのアプローチもかなり学術的で、大学課題を考える際にも大いに参考になりました。

とりあえず
・課題を深く考える
・課題についてリサーチする
・情報収集する
・仮説をつくってみる
という点までは、この本の3章くらいまででも、かなりできることが増えると思います。

 

深く考える

深く考える、とはどういうことなのかを説明するために欠かせないのがこちらの本です。

知的複眼思考法・苅谷剛彦

こちらも大学教授の方が書かれた本で、大学生や新社会人へ向けて書かれています。
章立てがちょっと特殊で、本の読み方・作文技法・問立て(最初の紹介した本でいうところの”イシュー”)、そして最大のテーマである「複眼思考」という構成になっています。
課題に取り組む際の順番とはちょっと異なるので、必要な章だけ読むのも手だと思います。

問立ての箇所はイシュードリブンと考えを深めるヒントはかなりかぶっている部分も多いです。
この本の骨頂は4章の「知的複眼」にあるので、深く考える、というポイントにおいてはそちらを力を入れて読むのをおすすめします。

本質を見抜く「考え方」

こちらも大学教授の方が書かれた本です。
どちらかというと、基本的な考え方というよりは、いかに既存の「思い込み」から脱却するか、という点に重きが置かれている印象がある本です。人とは異なる独自の発想や視点を持つにはどうしたら良いのか。それはアートにもつながりますので、お時間があればムサビ生にはおすすめしたい本です。

思考を組み立てる

さて課題への考察も深まって、レポートを書くための素材が揃ってきましたね?(ねっ?)
さぁ書くぞー!でどんどこ書けそうな方はそれでも良いのですが、散らばった思考を組み立てるのも方法を知っておくと楽です。以下が参考になります。

成果を生み出すテクニカルライティング・藤田肇

コンサルタントで弁理士の方が書かれている本です。
読みやすいので4章くらいまでは一気に読むのをおすすめします。

かなりテクニックに寄った内容で、一旦思考をフォーマット化して、それに則ってアウトプットにつなげよう、という構成になっています。オリジナリティの高いアウトプットを時間をかけて出すよりも、70点のものを数多く出す方が正義、という前提に則ってます。
アート作品の場合は唯一無二のオリジナリティが必要ですが、レポートの場合は確かに出来がイマイチでも一旦出してみて反応を見ることもありますし、そもそも次から次へとどんどこ書いていかないといけないシチュエーションも多々ありますよね。
また、レポートにドラマティックさは求められていないのも事実。よって「どのようなフォーマットに落とせばレポートが書きやすいのか」を知りたい方には自信を持っておすすめできます。ちなみに途中でイシュードリブンの本の話もちょろっと出てきます。

アウトプットする

一旦はここまでの本だけでも、書きなぐってテキストに書き出すことはできるかなと思います。
さらに細かい点を補強するなら以下も読んでおきたいところです。

新版 大学生のためのレポート・論文術

こちらの著者は日本大学の教授で、2002年からのロングセラー書籍です。
アウトプットした文章を「レポート」という正しい形にするために、引用や参考書籍はどうやって書くべきか、レポートのレイアウトどうするの?といったテクニック的な内容が多くなっています。
ムサビの「レポート入門」を私も受けましたが、それよりもさらに実践的な内容紹介が多いので、とりあえず今すぐに形にして出さなきゃならん、なんていう方はこの本から読むと良いかもしれません。

 

終わりに

元々文章を書くのが苦でなく、それなりに得意だと思いこんでいた私なんですが、ムサ通のレポート入門でいきなり65点(!)をくらって大ショックを受けまして。1年かけてとりあえず80点くらいはなんとか出せるように引っ張りあげることができました。これらの本まじでオススメなので、気になりましたら是非リンク先で本をご購入ください(ダイレクトすぎるマーケテイング)。
今2019年3月で学習自体はすでにスタートしてますが、レポート、キッツイ! 皆さんがんばりましょう〜〜〜。